前回の記事(①”使える”チャートの選び方)で、
「スマホアプリに入ってるチャートから選ぶのがベスト」と書きました。
今回は、実際に使っているチャートとパラメーター設定についてご説明いたします。
前提として_
チャートを設定するためには、「どのFX会社のスマホアプリでも応用が利く」というのが前提になります。
なぜならば、FX会社を変えた途端に使えなくなるようなチャート設定を案内してもあまり意味がないからです。
また、自分自身、今後使用しているFX会社を変更する可能性もありえるわけですから、現在の設定があまりに突飛だとFX会社を変更したときに再度チャート設定のための分析をしなおさなければならなくなり、自分の首を絞めることになってしまいます。
それを踏まえたうえで以下でチャート設定についてご案内いたします。
使用するチャート_
チャート設定をする上で基本となるのは下記3つの判断のしやすさです。
①トレンド方向
②トレンドの起点
③トレンドの偏り
※理由については「④FXで成功するために必要な分析とは」の記事参照
①、②についてはEMA(指数平滑移動平均線)とSMA(通常の移動平均線)を併用し確認します。
③については、ボリンジャーバンドとMACDを併用し確認します。
移動平均線、ボリンジャーバンド、MACDは一般的なツールのため多くのスマホアプリに実装されています。
万が一、EMAがない場合はSMAで代用可能です。
尚、移動平均線については以下より下記の表記でまとめます。
移動平均=SMA
指数平滑移動平均線=EMA
パラメータ(日数)はSMA,EMAの頭につける。
_→例:20日移動平均線=20SMA、40日指数平滑移動平均線=40EMA
パラメータ設定_
①SMA,EMAのパラメータ設定
下記の4本を同時に表示させます。EMAが無い場合はSMAで代用可能です。
・200SMA (無ければ120~150SMAの内、最大値に設定でOK)
・40EMA
・20EMA
・5EMA
エントリータイミングは基本的にEMA,SMAのクロスを見て判断します。
しかしクロスだけではダマシを回避できないため、
・4本同時に表示し、各ラインの向きを確認することで超短期から長期までのトレンド方向を把握
・5EMA~200SMAの並び順による相場の成熟具合を把握
・各ラインの開き具合(乖離具合)による相場の偏り具合を把握、など総合的に分析し判断します。
ちなみに、超短期から長期までのEMA,SMAの並び順とトレンドの方向が一致したときにエントリーするなら勝率は上がりやすくなります。
②MACDのパラメータ設定
・短期=18
・長期=39
・シグナル=6
目的は「終了は早く、エントリーは慎重に」判断するためです。
主に、MACDのゴールデンクロス(orデッドクロス)、MACDとシグナルのラインの向きを判断材料に使用します。
上昇相場の際は上昇時だとサインが一足遅く、下降時にサインが一足速くでます。
下降相場の際は逆です。
相場に対して順張りの場合、一足遅く入っても利益が出ますが、
反転しそうなときはなるべく早く手仕舞うのが一番安全です。
それを踏まえて上記パラメータ設定にしています。
③ボリンジャーバンド
・期間:20
・表示:±2σ(1σ、3σは表示オフ ※1σ、2σの2つ表示でもOK)
ボリンジャーバンドの中央の線は移動平均線の性質と同じなので、可能なら表示オフにしてください。
表示オフにできない場合は、SMA,EMAのパラメータ設定に出てきた20EMAが不要となります。
こちらの目的は、相場の偏りを把握するためです。
当サイトでは「順張り」を基本で考えますが、順張りとはいえ行き過ぎて一時反転しそうなタイミングでのエントリーは避けたほうが安全です。
そのため、ローソクがボリンジャーバンドのどの位置(何σにいるか)かを確認することで偏りの有無をチェックしエントリーするべきかの判断材料にします。
具体的な使用方法は図を使いながら説明します。
実際の使い方_
※GMOクリック証券プラチナチャートから参照※
上記図が、5EMA,20EMA,40EMA,200SMA、ボリンジャーバンド±2σ、MACDを表示させた状態です。
※画面を広く取るために、PC画面をスクリーンショットしていますが、スマホでも上記表示は可能です。
さて、分かりやすいエントリーポイントに赤丸をつけておきました。
これは、3つの観点でエントリーサインが出ているため確度の高いサインとなります。
その3つの観点とは…
①SMA,EMAの並びと角度
_・上から、5EMA、20EMA、40EMA、200SMAの順に並んでいる。
__→短期から長期まで入り乱れることなく順番どおりに並んでいることから、
___順調な買い相場が形成されていること分かります。
_・全てのEMA,SMAが右肩上がり
__→これも全て一致して右肩上がりのため順調な買い相場が形成されていること分かります。
②MACDのクロス
_・MACDもゴールデンクロス(MACDがシグナルを上抜いている)ため買いサインが出ています。
_・また、MACDの角度も横向きのため下降ではないと判断できます。
__※もしも明確に右肩下がりの場合やゴールデンクロスをしていない場合、
___MACDが買いを否定していることになるのでエントリーは見送ります。
③ボリンジャーバンド
_・図の中の上側の赤丸のローソク足に注目してください。
__→このローソク足はボリンジャーバンドの±2σ内部に留まって確定しています。
___つまり、この状況では相場は行き過ぎではない、偏りが見られないということです。
___ここでエントリーしても、反転下降する可能性は低いと考えられます。
このように、設定しているチャートすべてからサインが出ていること場合は「確度・精度の強いサイン」と考えられますので安心してエントリーできます。
ちなみにエントリーするのは、図の中の上側の赤丸のローソク足が確定してから。
つまり赤丸で囲んだ部分の隣のローソク足でエントリーということです。
これは用心のためです。
この図では買いのサインが整っていますが、何かのニュースが流れて急落し陰線が出た場合は、買いサインを無視してエントリーを見送ったほうがより安全です。
そのため、「サインどおりにローソク足が確定するのを待ってからエントリー」つまり買いサインならローソク足が陽線で確定してから、売りサインならローソク足が陰線で確定してからエントリーすれば良いわけです。
使うチャートがSMA・EMA、MACD、ボリンジャーバンドと3種類にしてはラインが多く最初は見慣れないかもしれませんが、確度が高い=リスクを減らすことが出来る、ということですので是非お試しいただければと思います。
尚、チャート設定及びエントリーポイントの基本は今回の記事のとおりですが、利益確定・損切りの考え方については別途記事にいたします。